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勝   ~無敗の王者もいつか敗れる~

2021年05月31日 16:45

春の天皇賞3200mが、東京府中競馬場で5月2日日曜日におこなわれました。出走
馬に「アリストテレス号」という名前の馬が出走しました。
ギリシャの哲学者の名前をとった馬ですが、アリストテレスの言葉に「私は敵を倒した
者より自分の欲望を克服した者の方をより勇者と見る。自らに勝つことこそ、勝利だ
からだ。

アリストテレス号には優勝できなくても、負け惜しみとして、良い言い訳となりそうです。
ついでに、アリストテレスの言葉に「欲望は満たされないことが自然であり、多くの者
はそれを満たすためのみで生きる」とあるが、天皇賞出馬のアリストテレス号は、こ
の言葉をブツブツ言いながら出走していたのか4着でした。
でも、天皇賞出馬出来るだけでも凄い事です。

近年日本競馬は、常勝で負けることなく、無敗の「コントレイル号」「アーモンドアイ号」
と三冠馬が誕生している。

今年のオークスは「ソダシ号」が敗れ、ダービーの「エフフォーリア号」も敗れ、それぞ
れ本命馬の三冠馬の夢は破れ、無敗の三冠馬になれることを楽しみにしていたが残
念です。
実は、昨日5月30日日曜日、無観客が一部解除され、東京競馬場にダービーの観戦
に行ってきました。国歌「君が代」斉唱、スタート前の生ファンファーレの演奏は、例年
通りありましたが、観客で手拍子があるのですが、自粛で寂しいスタートでした。

野球でもスポーツでの、常勝することは、なかなか難しいものです。
今年、楽天入団の田中将大投手で、日本での久々の初登板で、連勝記録も途絶え、
敗戦しましたが、これも勝負の綾です。
水前寺清子のどうどうどっこの歌の歌詞に「勝った負けたとさわぐじゃなぜ、あとの態
度が大事だよ、すべるころがる立ち上がる~」とついつい口ずさんでしまいました。
徳川家康公遺訓の一部に「勝つことばかり知りて負くことを知らざれば害その身に到る。
己を責めて人を責めるな及ばざるは過ぎたる勝れり」とある。
大河ドラマの「青天を衝く」で、水戸藩の家族が徳川家康公遺訓(下記記載)を朗読する
シーンがありました。

他人に勝つより、己に勝つことが大事ではないか。

吉田松陰の言葉が、寺の掲示板にあった内容に「親思う 心に勝る 親心」とあり、
考えさせられました。

勝てば官軍負ければ賊軍。勝って兜の緒を締めよ。

いずれにしても、無手勝流でなく勝っても、負けても相手を思う気持ちが大事です。
今、小関家の墓石を注文しているところですが、墓誌に法名を彫ってもらうのです
が、私と母は健在なので、赤字で法名を彫ってもらうこととしました。父は「敬保居士」、
私は「勝計」、母は「愛詔」という法名です。
私には、「勝」があります。
「勝」でも好き勝手には生きていません。

徳川家康公遺訓の全文
人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し急ぐべからず
不自由を常と思えば困窮したるときを思い出すべし
堪忍は無事長久の基、怒りは敵と思え
勝つことばかり知りて負くことを知らざれば害その身に到る
己をせめて人を責めるな及ばざるは過ぎたるに勝れり

令和3年5月31日
                                        小関勝紀
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