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捨ててこそ

2019年09月30日 12:12

知人の弁護士さんの事務所に伺ったとき、本棚に「捨ててこそ」と
いう題の本があり、許可を得て貰ってきました。

「山川の末に流るる橡殻(とちがら)も身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」と、
空也上人の歌です。この「捨ててこそ」という内容の書籍です。

京都の六波羅蜜寺にある、この空也上人の木像とは、口から
南無阿弥陀仏と御六字が出て、杖をついているものですが、
テレビ・写真ではよく紹介されています。

財も欲も、おのれさえ捨てていきるという意味です。
私は仕事柄、会社、家庭、相続等といった人生相談を受けるので、
貴方はこの川瀬の橡殻のように過去を捨てて、別の世界を見なさ
いと言いますと、割り切った考え方になります。
橡殻は重いので、川の中をゴロゴロと転がって流れている状況・環境
にあるので、川瀬に打ち上がったら、全く別世界が見えますという
ような意味でしょうか。
破産、放棄、破談という、決断して割り切った人は生き生きとなります。
出会には、必ず別れがあります。

終活が話題となりますが、山下英子の「断捨離」、「世界で最も影響力
のある100人」の近藤麻理恵の片づけコンサルタントの本でも、
不要な物・人は廃棄・整理整頓が必要な年齢を自覚しましょう。

この両者は、たぶん戦後日本の国の富、国民の所得、生活水準が
上がって「物」が豊富になり、「物」のない時代から、「物」が有り余る
時代になり、「物」から「精神面」の欲求に変化しなさいと、
言っているのではないか。

断捨離の山下英子は、「断」は物欲を絶つ、「捨」は不要品を捨てて、
「離」は物への執着心から離れると終活にも繋がります。

終活も、健康寿命の70歳から、平均寿命がドンドンあがっているので
不要な物は捨てましょう。
家族からは、捨てられないでください。
健康寿命を過ぎた人は、人生は登坂より、下り坂が楽で最高です。

仏教語の「勿体ない」は断捨離とは反対の言葉に思われますが、
環境問題を提起したケニアの故ワンカノ マータイが「MOTTAINAI」
と世界に発信したが、日本人には勿体ないお言葉です。
「SUTENASAI」とステッカーを作り、欲も物も捨てなさいと叫びましょうか。

ただ、世を捨てる事だけは駄目ですよ。
捨てていいのは、見栄と悪縁だけです。

「捨てる神あれば拾う神あり」で、努力・苦労していれば必ず川瀬の
橡殻になれます。

令和元年10月1日

小関勝紀

空也とは、皇室の醍醐天皇の落胤という説もあり、平安時代の中期に生きた人です。
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