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世界ジオパークに様似町のアポイ岳が認定される

2015年09月29日 16:03

 平成27年9月19日世界ジオパークに、北海道様似町のアポイ岳が認定された。
日本では、洞爺湖有珠山(北海道)、糸魚川(新潟)、山陰海岸(京都府・兵庫県・鳥取県)、隠岐(島根)、島原半島(長崎)、
阿蘇(熊本)、室戸(高知)が認定されている。日本では様似町アポイ岳で八カ所目になる。

 世界ジオパークとは、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の支援で設立された、
世界ジオパークネットワーク(GGN、本部パリ)が世界各国で推進している組織です。

 アポイ岳は、地下数十キロにある、マントルがほとんど変質しないまま地表で冷え固まった
「橄欖岩・かんらんがん」を見ることができる世界でも数少ない、海抜810㍍の高山植物も分布している山です。

 アポイの名の由来は、アイヌ語の「アペ(火)・オイ(多い所)・ヌプリ(山)」が略されたもので、
「大火を焚いた山」の意味とのことで、昔、アイヌの人々が鹿の豊猟を、
火を焚いてカムイ(神)に祈ったという伝説に由来しているとのことです。

 アポイの頂上からは、太平洋と日高山脈の雄大なパノラマ、足元では特別天然記念物の可憐な高山植物の花々が迎えてくれます。橄欖岩は、英語ではペリドット(Peridotite)といって、八月の誕生石です。

 小関の様似事務所からは、日高山脈、アポイ岳と海が目の前に眺めることができます。
山紫水明波高しと、山、川、海、と風光明媚な町ですが、どうぞ、小関の様似町の事務所を無料で開放しておりますので、
遊びに来てください。小関事務所のホームページでも紹介しております。

 私が子供の頃は、父の勤務していた㈱日本電工(旧東邦電化)が、幌満川の水力発電所のダム工事で、
兎に角、固い・重い・緑色の石で難工事でしたが、この石が橄欖岩であったが、
まだ橄欖岩という名前もわからなかったものでした。

 様似町は、司馬遼太郎の「菜の花の沖」という小説のなかで、高田屋嘉兵衛の辰悦丸が漁港として入港したと、
様似の地名が出てきます。

 高田屋嘉兵衛とは、江戸時代後期、淡路島出身で函館を拠点として北前船で、蝦夷地交易で巨万の富を得た豪商です。
この高田屋嘉兵衛は、様似沖でロシア船との密貿易の嫌疑をかけられ、没落したとの記録があります。

 小関家の檀家で、徳川幕府が蝦夷地に建立した、三官寺の等澍院があります。
三官寺とは、厚岸の国泰寺、伊達の善光寺、様似の等澍院です。

 様似町観光大使として、ピーアールしますと、エンルム岬、親子岩、観音山、ソビラ岩、幌満峡、ローソク岩、
日高耶馬溪、海の幸、山の幸と色々ありますので、遊びに来てください。

 様似町には、高田屋嘉兵衛も、近藤重蔵、松浦武四郎も、伊能忠敬も
蝦夷地の拠点として立ち寄っているとの記録があります。

 町名のサマニは、アイヌ語で、「サマムニ」という「倒れ木」、エサマンペッという「カワウソの川」などの諸説あり、
はっきりしたことは分からないとのことです。

 今月は、さまに町のさまになるお話でした。

 平成27年9月30日
  小関 勝紀
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