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だし(出汁)の文化はうま味

2013年05月28日 19:57

 NHKの朝の連続ドラマで、主人公が海女として、素潜りで「ウニ」を採れないという場面があったが、
私は小学生のときから、素潜りで「ウニ」を採っていたので、そんなに難しいことなのかなと考えさせられた。

 先日、様似に行ってきたとき、今年は「昆布」が不漁で、「ウニ」も不漁とのこと。
「ウニ」は「昆布」を餌としていることを、ご存知でしたか。
和食には、「昆布」はだし(出汁)を取るには欠かせないが、鰹節、椎茸も欠かせないものです。
近年の日本では、和食離れが進み、だしを取ってまで、料理をする人が減っている。

 昆布、鰹節、椎茸でだしを取ったそば、うどんの汁の香りは日本人の我々には食欲を増す香りであるが、
外国人には日本に入国すると、オリエンタルオダーといって、不快な香りでなく不快の臭いとのことです。

 だしのうま味成分を含む調味料が昆布のグルタミン酸、鰹節のイノシン酸、椎茸のグアニル酸である。
だしの材料には、あご、煮干とまだありますが、昆布、鰹節、椎茸がだしの三要素である。
でも、だしのうま味は、すべて天日干しにしたものである。

 うま味物質の発見・歴史は、東京帝国大学教授だった池田菊苗という人が、
1908年にだし昆布の中から発見されたグルタミン酸とのことです。
1913年に小玉新太郎という人が、鰹節から抽出した、イノシン酸とのこと。

 その後、椎茸からグアニル酸が抽出されたとのこと。
1985年に開催された第一回うま味国際シンポジウムを機に、
うま味(英語表記=UMAMI)という用語が国際的に公式使用されることになっています。
「もったいない」が「MOTUTAINAI」と同じ国際的公式用語です。

 我々子供の頃、グルタミン酸の「味の素」を食すると、頭が良くなるといって、
何にでも振り掛けて食したものであるが、あんなに食してこの程度でした。
和食には、発酵食品として、味噌、醤油と世界に誇れる調味料があることも忘れずに。

 うま味のある、話には呉々も騙されないように気をつけてください。
また、だしに使われないようにして下さい。だしおくれでした。

平成25年5月31日
 小関勝紀
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